なぜ、食べ物は腐るのでしょうか。
今日はこの原因について解説していきます。
結論から先に申しますと、
菌が増殖するからです。
こちらについて詳しく解説していきます。
また、菌の増殖する要因についても説明していくので、
この記事を読んで少しでも意識すると食べ物を腐らせずに
済むと思います。
食べ物を腐らせないということは、
今話題のSDGsにつながります。
SDGsに関しては、こちらの記事をご覧ください。
【ジャパンSDGsアワードとは】内閣総理大臣賞に選ばれた企業もわかりやすく解説目次
食べ物が腐るの定義
食べ物が腐るとはどのような状態でしょうか。
ペンギン君
変な臭いや酸っぱい臭いがしてる時!
その通り!
更に詳しくいうと、菌が増殖することで、
食べ物は、腐るのだ。
SORA
では、食品中にどのくらい菌が増えたら、腐ったと言えるでしょうか。
普通の菌(一般生菌数)が食品1g当たり100万〜1億個いる場合です。
途方もない数ですよね。
中には、少ない菌数でも危ない菌もありますが、
一般的な菌はこのくらい増えると食べ物が腐っているとなります。
イメージ図がこちらになります。
このように、徐々に菌が増殖していき
食べ物は腐っていくのです。
ペンギン君
じゃあ、なるべく菌数を少なくできれば、
食べ物が腐りにくく出来るんだね。
そうなんだ。
そのため、どのような要因で菌が増えるか知っていくことは大切なことなんだ。
SORA
菌が増える要因
菌が増える要因をまとめました。
水分活性
菌が増殖するには、人間と一緒で、
水が必要なのです。
しかし、単に食べ物中の水分量が多いと、
菌が増殖しやすいかというとそうではないのです。
食べ物の中には、砂糖や塩、澱粉などに保持される結合水と、
保持されていない自由水があります。
そして菌が増殖に利用できるのは自由水だけなので、
自由水が食品にどれくらい含まれているかが重要になります。
その自由水の割合を表したのが、水分活性と言います。
この水分活性が少ないほど、菌は増殖しにくくなります。
そこで、イメージしやすいように、
水分活性と食べ物と菌の増殖の関係を示します。
ジャムのような水分を含んでいそうなものでも、
砂糖による結合水がほとんどのため、腐りにくいのです。
温度
菌には増殖温度帯によって、
高温細菌、中温細菌、低温細菌、好冷細菌の
4つに分類される。
それでは、どの温度帯だと食べ物が腐りやすいのか
みていきましょう。
参考:低音による静菌 好井久雄
冷蔵庫の庫内温度が、
一般的には2〜6℃と言われておりますので、
冷蔵庫内ではあれば腐りにくいといえます。
しかし、一部の低温細菌、好冷細菌は増殖可能ですので、
腐らないわけではないことを注意しましょう。
もし不安な場合は、冷凍庫で冷凍すると
菌の増殖は起きません。
美味しく解凍するには、コツがありますので、
こちらの記事を読んでみてください。
【美味しさを損なわない】冷凍した肉を解凍する方法p H
p H(水素イオン指数)とは、溶液の酸性・アルカリ性の程度を表す物質量のことです。
室温の水溶液では、水溶液のpHが7より小さいときは酸性、7より大きいときはアルカリ性、7付近のときは中性である。
このp Hによっても菌が増えるかどうかの要因になります。
では、どのようなp Hだと菌が増えやすいのでしょうか。
こちらからわかるように、p Hが中性の場合、菌が増えやすく
酸性及びアルカリ性だと増えにくいことがわかります。
食べ物は基本的には、p Hが6〜7なので
菌としては増えやすい環境になります。
酸性の食べ物としては、梅干しやヨーグルトなど酸っぱいものが多いです。
一方、アルカリ性の食べ物は少なくこんにゃくが代表的です。
梅干しは塩分も高いことから、水分活性も低く、
腐りにくい食べ物の一つなんだ。
SORA
酸素
菌も人と同じで一部の菌を除き、
増殖するには酸素が必要になります。
菌は主に、三つに分類されます。
分類 | 性質 |
---|---|
好気性菌 | 増殖には酸素が必要 |
通性嫌気性菌 | 酸素がなくても、生育できるが酸素があると生育が良好 |
偏性嫌気性菌 | 無酸素状態で生育、酸素があると増殖しないか死滅する |
そのため、レトルトパウチなど酸素を遮断している形態の食品の場合、
好気性菌は増殖できません。
一方で食中毒菌として知られるボツリヌス菌は
偏性嫌気性菌であるため、酸素を遮断しても増殖できるので、
注意が必要になります。
まとめ
食べ物が腐る理由は、菌が100万〜1億個に増殖するから
菌が増える要因は、水分活性、温度、p H、酸素
水分活性を低くするには、食塩や砂糖が大切
温度は3.3℃以下に保つと良い
p Hは酸性かアルカリ性にする
酸素はできる限り遮断する
以上になります。
いかがでしたでしょうか。
食べ物が腐る理由と要因を知っておくことで、
食べ物が腐るのを防ぎましょう。