鮮やかな赤とコリッとした食感が美味しいタコ
お店で売っている茹でタコを買うのではなく、自宅で茹でるには
どのような方法がいいのでしょうか
この記事ではタコの茹で方について解説していきます。
目次
茹でタコは何故赤いのか
ふーちゃん
スーパーで売られている生のタコってこのような色をしていますよね。
それが茹でると
こんなにも鮮やかな赤色に変化します。
この現象は、タコに含まれる色素胞が
関係しています。
図を用いて説明します。
タコの表皮には擬態などで体表の色を変化させるため、
多数の色素胞が存在します。
この色素胞には様々な色の色素が含まれており、
タコを茹でると、熱によって
表皮のタンパク質が切れて、色素胞から赤色色素である
オモクロームが抜け出し、タコを赤くするのです。
参考文献
・冷凍冷蔵中における水産物の色調変化 杉本昌明 日本コールドチェーン研究会誌 「食品と低温」VOL. 12 No. 4 1986
・スルメイカ表皮色素の分析 塚本 友美ら
では、早速どのように茹でると良いのでしょうか
タコの下準備
まず生のタコを用意します。
もし冷凍されているタコの場合は氷水で解凍しましょう。
何故、氷水が良いかはこちらをチェック
【美味しさを損なわない】冷凍した肉を解凍する方法タコの解凍方法を常温解凍などにしてしまうと
茹で上がりの際に皮が捲れて、見栄えの悪いタコになってしまうため、
必ず、解凍は氷水解凍しましょう。
次にタコのぬめりをとりましょう
このぬめりを取るというのがタコの下準備で最も大事な点です。
このぬめりを取らずにボイルすると、ぬめりがボイル中に皮を傷つけてしまい、
ボイル中にタコの皮が剥けて見栄えがかなり悪くなる可能性があります。
またぬめりがあると
オモクローム色素が溶出が弱くなり、鮮やかな赤色になりません。
そのためぬめりを取るには
①水洗い
②塩もみ
この順序で行いましょう。
塩にはタンパク質の凝集剤としての効果があるため、
ぬめりを効率的に落とすことが可能になります。
念入りに塩揉みするのがコツです。
理想はタコの表皮を指で擦った際に、少し指が止まるまでになれば完璧です。
もし、ぬめりが落ちない場合にはスーパーなどで売っている
ミョウバンを使用し、ミョウバン水に浸漬することでぬめりを落とすことができます。
ミョウバンにも、タンパク質の凝集効果があり、また皮を収斂させる効果もあるため、
効率的にぬめりを落とせます。
このミョウバンを使用すると指で表皮を擦ると、キュッととまります。
そして、タコからヌメリを落とすことができたら
早速茹でていきましょう。
タコの茹で方
まず塩水を沸騰させます。
お茶の葉がある人はお茶の葉も入れると良いでしょう。
お茶の葉に含まれる、アスコルビン酸(ビタミンC)やタンニンの
還元作用によって蛸はより鮮やかな赤色に茹でることができます。
また、味が変わってしまいますが、少し酸っぱくても良い方は、
お酢を入れてもいいかもしれません。
酢によってp Hが下がることで、タコの表皮を分解し
オモクローム色素を溶出しやすくしてくれます。
茹で時間は大きさによって異なりますが、
一般的には、
沸騰後3〜5分になります。
茹で終わった後する事
そして茹で終わった後は、タコの粗熱をとります。
タコを茹で終わるとすぐに粗熱を取ることで、
食感のいいタコになります。
そのため茹で終わった後は、すぐに氷水につけましょう。
そうすることでタコの色も鮮やかな赤色に維持する効果もあります。
まとめ
タコを茹でると赤くなるのは、熱で表皮が切れて、オモクローム色素が溶出するから
タコが冷凍の場合は、氷水で解凍
タコの下準備で大事なのはぬめりとり
ぬめりとりは塩揉みが一番(不十分の場合はミョウバン)
茹でるときも塩水で茹でる
お茶の葉がある場合は茹でる際に加えるとより鮮やかな赤になる
いかがでしたでしょうか。
中々タコを家庭で茹でる機会はないかもしれませんが、
茹でる際の参考になれば嬉しいです。
それでは。