ジャパンSDGsアワードって知っていますか?
今回は日本のSDGsの取り組みの一つである
ジャパンSDGsアワードについてわかりやく解説すると共に、
現在、内閣総理大臣賞に
受賞している二つの企業についてまとめてきました。
今回の企業は二つとも未上場のため
直接、投資の役には立ちませんが、
これらの企業から学ぶことで、ESG投資という
大きな流れの参考になると思います。
ESG投資が何かとは、こちらの記事を参考にしてください。
【ESG投資とは?】責任投資原則やメリットについてわかりやすく解説目次
ジャパンSDGsアワードとは
ジャパンSDGsアワードは、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた企業・団体等の取組を促し、オールジャパンの取組を推進するために、2017年6月の第3回SDGs推進本部において創設が決定されました。
引用:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html
つまり、SDGsに対し優れた取り組みを行なっている
企業・団体等を選定し、
表彰を行なっているのだ
SORA
2017年12月26日に第1回が行われ、
2020年12月21日に第4回の
ジャパンSDGsアワードが行われました。
このように毎年行われています。
ではどのような賞があるのでしょうか。
ジャパンSDGsアワードの賞の種類
いくつか賞には種類が規定されているので、
ご紹介します。
SDGs推進本部長(内閣総理大臣)表彰
極めて顕著な功績があったとされる
企業・団体等に送られる賞になります。
最も優れた案件に送られる大変優秀な団体であることが
わかります。
SDGs推進副本部長(内閣官房長官及び外務大臣)表彰
特に顕著な功績があったと認められる
企業・団体等に送られる賞になります。
例年、4案件ほどとなっております。
特別賞「SDGsパートナーシップ賞」
特筆すべき功績があったと認められる
企業・団体等に送られる賞になります。
ジャパンSDGsアワードの選定方法
ここではジャパンSDGsの選定方法について紹介します。
普遍性
- 国際社会においても幅広くロールモデルとなり得る取組であるか
- 国内における取組である場合,国際目標達成に向けた努力としての側面を有しているか
- 国際協力に関する取組である場合,我が国自身の繁栄を支えるものであるか
包摂性
- 「誰一人取り残さない」の理念に則って取り組んでいるか
- 多様性という視点が活動に含まれているか
- ジェンダーの主流化の視点が活動に含まれているか
参画型
- 脆弱な立場におかれた人々を対象として取り込んでいるか
- 自らが当事者となって主体的に参加しているか
- 様々なステークホルダーを巻き込んでいるか
統合性
- 経済・社会・環境の分野における関連課題との相互関連性・相乗効果を重視しているか
- 統合的解決の視点を持って取り組んでいるか
- 異なる優先課題を有機的に連動させているか
透明性と説明責任
- 自社・団体の取組を定期的に評価しているか
- 自社・団体の取組を公表しているか
- 公表された評価の結果を踏まえ自社・団体の取組を修正しているか
これらの基準を元に審査員が、
A〜Dの評価で採点し、
優れた企業・団体等を表彰します。
今回はその中でも、株式投資の観点から
最も優秀とされるSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞に
選ばれた優れた企業に着目し、まとめていきます。
内閣総理大臣賞に選ばれた企業
最も優れていると評価された企業は、
全4回開催中、二つの企業が表彰されています。
みんな電力株式会社
2020年に開催された第4回の
ジャパンSDGsアワードの内閣総理大臣賞に
選ばれました。
みんな電力株式会社は未上場になります。(2021年3月時点)
「顔の見える電力™」
のキャッチフレーズを元に
再生可能エネルギーを供給する電力会社です。
この企業の特徴は、まず自然エネルギーを利用した電力供給が
68.67%という高い水準を誇っています。
そして、世界初のブロックチェーンによる
電力トレーサビリティを商用化に成功しました。
簡単にいうと、今使用している
電力がどの方法で発電された電力か
わかるという仕組みのことだよ
SORA
そのため、事業活動で消費する電力を
100%再生可能エネルギーで調達することを
目標に掲げる企業が参加する
国際的イニシアチブ『RE100』
への加盟の助けになります。
また、この仕組みにより
「顔の見える電力™」のキャッチフレーズが
実現できるので、どの発電所から
どのくらい電力を使用したかが明確になります。
また受賞の大きな要因として
「横横プロジェクト」
が挙げられます。
これはエネルギーの大消費地である都市(横浜市)と、
再生可能エネルギーが豊富な地方(青森県横浜町)を
結ぶプロジェクトになります。
このプロジェクトにより、
地域循環共生圏を構築し
都市の脱炭素化の推進と
地方の経済活性化
を目指すことが可能となりました。
参考:みんな電力株式会社 HP
株式会社日本フードエコロジーセンター
2018年に開催された第2回の
ジャパンSDGsアワードの内閣総理大臣賞に
選ばれました。
株式会社日本フードエコロジーセンター
は未上場になります。(2021年3月時点)
「食品ロスに新たな価値を」という
企業理念を元に食品廃棄物を有効活用する
リキッド発酵飼料(リキッド・エコフィード)
を産学官連携で開発し、
産業廃棄処理事業と飼料製造業の
二種類の事業を確立させた。
つまり、このように
循環することが可能なのである。
SORA
また、同社では、
環境に優しいだけの飼料では
事業の継続は難しいと考え、
価格メリット及び豚の美味しさについても
追求した飼料作成を心がけています。
更に同社の飼料を一定割合以上用いた
豚肉をブランド化し、
養豚事業者や製造業、
小売り、消費者を巻き込んだ継続性のある
「循環型社会」を構築しています。
二つの企業の共通点
この二つの受賞された企業から
見れる共通点は、
現在抱えている課題に対し、
高い技術力を用いて解決し、
循環した社会を形成するということです。
これはSDGsの理念である
持続可能な開発目標の持続可能を
重視しているのではないかと
考えています。
まとめ
ジャパンSDGsアワードとはSDGsの達成に向けた企業の取り組みについて表彰を行う
賞の種類はいくつかあり、最も優れた賞が内閣総理大臣賞
賞の選定方法は、普遍性、包摂性、参画型、統合性、透明性と説明責任
みんな電力株式会社は再生可能エネルギーを扱い、顔の見える電力™を実現
日本フードエコロジーセンターは食品ロスを用いて循環型社会を実現
二つの企業の共通点は、高い技術力で課題解決及び循環社会の形成